詩歌の可能性をば。∞(71)和合亮一さんの「3号機」を添削して。

この度、悲しい四重被害にさいなまれている福島市在住の詩人にして


ツイッターで現在進行中の現地状況を発信していらっしゃることで


知られ渡られたもうた和合亮一さんが「3号機」と題して書き上げて


くだすった詩作品を拝読させていただきました。


被災者のつらい心情をおもんぱかるに余りあっても、


現代の「藤原定家」と自惚れているおれの目には


今ひとつ!の


出来栄えを同じ表現者として非情な判断を下さざるを得ません。


原作の行間からは


ひしひしと伝わってくる切実感が汲み取るに余りありますが、


表現は今いち、と敢えて添削させて頂きました。



まず、原作を。




 3号機      


   和合亮一


窓は 窓を閉めたままだ
窓は 窓を止めたままだ

窓を 開けたことはありません
窓を 開けたことがありません
窓の 開き方は
もはや分からない

ある日 私たちは私たちの
窓に きつく 鍵をかけて

それから窓が 窓を放棄した
窓が 私に立ち入りを禁じた

窓が 窓から避難したのです
窓が 窓から追われたのです

日本の問題
人類の問題
あなたは今日 何を
考えましたか

開かずの扉の前で

 開きたい
 取り戻したい
 窓を 私たちを
 深呼吸の正しさを





タイトルの「3号機」からして


何の意味かは


誰しもパッとすぐにご明察されるでhしょう。


屋内退避を命じられ、


不条理きわまりない状況に追い込まれた県民の


ご辛い状況を謳った一作でしょう。



‥‥



大変申し訳なく思いますが、


表現と韻律は今ひとつ、


他県の読者たちに届かない。


おれなりに添削して


他県の読者たちに原作よりひしひしと伝わる切実感を


言葉に本来備わる表現力で


訴えるように書き直してみました。





 事故進行


     唐井誠二による添削。



窓は 日光を閉めたままだ
窓は 空気を止めたままだ

窓を 開けたことはありません
窓を 開けようとしたくありません
窓の 開き方は
もう分からなくなった

ある日 私たちはおのがじしの
窓に 空気の 立ち入りを禁じて

それから窓が 家を放棄した
窓が 私に家から出ることを留めた

窓が 家から避難したのです
窓が 家から追われたのです

日本の問題ですか
人類の問題ですか
いったいあなたは 今まで何を
考えてきましたか

開かずの窓の前で

 開きたい
 取り戻したい
 窓を 私たちの
 深呼吸の嬉しさを





被災者でもないのに


そー書けるんだよ?という声に対しましては、


広島県民でもない小説家井伏鱒二の名作「黒い雨」を例に


あげておきましょう。



(。゜T_T。。゜))



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