詩歌の可能性をば。∞(62)万葉集の形容詞「まがなし」を使って現代詩風に。

殺伐たる世情のさなかにても、こういう時だからこそ


雅たる心を忘れじというのが


我ら日本人の心構え、そう、


現存最古歌集「万葉集」の世界にも稀なアンソロジーから


綿々と伝わるものなのだ。


昨日付の夕刊(土曜日から金曜日に引越しされたですね)のおなじみの


ナカニシ先生の万葉こども塾の


選歌センスは心憎いばっかしですね。




うち日(ひ)さす 宮(みや)に行く児(こ)を まがなしみ 留(と)むれば苦し やればすべなし

  (万葉集巻四の五三二番、大伴宿奈(おおとものすくな)麿(まろ)の歌)




注解はナカニシ先生に譲るとして、


枕詞の「うち日さす」と、「まがなし」(真愛し、真悲し)という形容詞に


惹かれて、


おれなりになんとか現代風に詠み直しやしないものか、と


考えてまいりました。


で、


一気呵成に一見定型詩ふうの


現代詩に詠み直してみました。





うち日(ひ)さす 宮(みや)に行く児(こ)を まがなしみ 留(と)むれば苦し やればすべなし

  (万葉集巻四の五三二番、大伴宿奈(おおとものすくな)麿(まろ)の歌)


晴れがましく
うち日さして
前途洋々と
出処進退の
心配もなき

宮に行く児(こ)を
留(と)むれば苦し
親のエゴと
言っちまって
いいかしらん

やればすべなし
子の幸を願い
笑顔で送りたく
巣立ちするのを
まがなしみ

近距離ならば
なんとかする
困ったことに
遠距離だと
心細いばかり

出世しなくて
いい 必ず帰って
まがなしむ親
いつもここにいて
待っている




まさにナカニシ先生の選んでくだすった一首は


今の時期に相応しいとしかいいようがないんや。


おかげさまで、


言葉の匠として想像力をうんと刺戟され、


奈良・平安時代の上古音「まがなし」を


確信犯的に


現代音に翻案して


23行目の「まがなしむ」と


文法的な破格表現で


決めさせていただきました。


ありがとうございました!


(*^_^*)



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