詩歌の可能性をば。∞(8)

ひとりの作者を称えるコメントをこのブログに寄せることを今後厳禁とする。


その理由はコメントの投稿者たち自身がよくご存知でしょう。


このブログ「詩歌の可能性をば。∞」シリーズの意図は、


日本詩歌の可能性をふくらまそうとするためであって、


俳句、短歌、詩の形式を問わず、


定型律と自由律の間を往還して、


言葉のふくらみと厚みと奥行きを追求し、


他者の才能とおのが語感が化学変化して「この詠み方も可能だったか!」と


原作者のみならず読者の目からうろこを落とさせようと試みるために過ぎない。


ひとりの作者を称えるコメントなどはもってのほか。


老婆心から言わせれば、


そのコメントたちこそはその作者に赤っ恥をかかせるだけです。


力不足を恥じさせてよりよき表現に向かわせるおれの老婆心と親心のほうが


その作者にとってはるかに有意義ですし、


表現の良し悪しを具体的に指摘もせず作者に聞こえのいい感想ばかり言って


作者にいっそうの努力を払わせない読者たちのほうがいかに罪深いことか。


別にひとりの作者を陥れようとか、そんな気持ちなんかさらさらなく、


詩歌の可能性の無限大さを信じているからこそ


つい親心から容喙を出さずにいられなくなかっただけです。



語感オンチの読者どもなんか無視しとくとして、


また魔の火曜日の辻斬りですね。








 通りやんせ



      篠崎央子




さざ波の幾重を抱き白牡丹

皿回し若葉の山を膨らませ

黄菖蒲や勇ましく吠え小さき犬

通りやんせ蛍袋に夜の来る

触るるもの欲しき指先星涼し

風と風すれ違ひたり夏柳

洗ひ髪一升酒を抱へ来る

老鶯や歯にういらうの沈みゆく

笑ひたるやうな皺持つ赤キャベツ

新しき服向日葵に見せに行く







端然とした句ぞろいですね。


しかし何かもの足りぬ感がつきまとうのも否めませんね。


もっと果敢さ、大胆さ、イメージの躍動感、そこいら辺のものが欲しいところですね。



それで題を「通りもあへず」に改題して、


借詩させていただきました。







 通りもあへず




      唐井誠二による借詩。




幾重もの秘密を抱く白牡丹

皿回し若葉の山がいきりたつ

黄菖蒲に向うみずにも吠ゆるスピッツ

通りもあへず蛍袋と消火栓

触るるかも餓(かつ)ゑにし指星流れ

風と気の行き交ひおぼろ夏柳

洗ひ髪晩酌にくる一升酒

老鶯を聴き嚥みそこねういらうを

笑ひ死に似たる皺帯び赤キャベツ

向日葵に新しき服張り飛ばし








なんせかなり端然とした句ぞろいですから、


句調をできるだけ壊さずに、


おれなりに大胆なイメージを入れ込むのにさすがに手間取っちゃいました。



どうもありがとうございました。




画像




百人一首の作者たち (角川文庫ソフィア)
角川学芸出版
目崎 徳衛

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る

検索名句秀句—上の句、中の句、下の句、作者、季語 (小学館文庫)
小学館
村石 利夫

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る

作者別・時代順 万葉秀歌選集
和泉書院

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック