テーマ:短篇小説

最良の読者たちに励まされて‥深謝の念。

一流の読者が一流の作家ではないことが、 古今東西を通じてあまねく知られ渡った摂理であろう。 いかに「表現」を獲得することが難しいかを如実に言いえているし、 それでも失礼ながら二流の作家でも一流の読者を得て、 的確な評言や作者自身でも思い寄らなかった見方などをいろいろと 言われるとやはり嬉…
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短篇小説のカンブリア爆発っ。つか

なんてぇ、もー新作『放射能ゴキブリvs.行動派の益虫たち』で 400字詰め原稿のべ約340枚を越えちゃって、 立派に単行本として刊行してもおかしくはないんだから、 帯に件名のよーな文句を入れときたいね! まぁ、出版社として「いってぇ、表題作はどれにすりゃいいんだ!?」と悲鳴をあげて、 困…
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短篇小説「放射能ゴキブリvs.行動派の益虫たち」(6)大団円

 「おい? 大丈夫か」 「平気だよ、こんな重たい着ぐるみが役立ったな‥」 と数日くらいの大混乱が続いた後、宙吊りにされた任務でコッオーたちの生息地に向かって出発準備していたきり身を伏せっていたジューノーとロメーキョ少佐がおたがいの無事を確認して呼応し合った。  凄まじかった、としか形容のしようがないばかりだった、これまでの風景が引…
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短篇小説「放射能ゴキブリvs.行動派の益虫たち」(5)

 それでも初代元帥ヴィーセーズの家系の光(こう)耀(よう)が減じることが、名門だからだろう、全然なかった。威光がご健在とは雖(いえど)も着実に一世代ごとに体長が一ミクロンミリも短くなっていく傾向が続いていった。昆虫類の眼がおよそ0.7ミクロンミリから1000ミクロンミリ(=1mm)に分布する、可視光線の赤色光より波長が長くすなわち周波数…
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短篇小説「放射能ゴキブリvs.行動派の益虫たち」(4)

「何だ? 子は親より大きくなるのが常識なんだろ。親より子が小さくなる可能性を突き止めろって? 現在のわれわれの体長を小さくするなんて不可能だが、卵のサイズを小さくすれば可能でなくもない。‥パレオディクティオプテラ(巨大昆虫類)が隆盛してる現代なんだろ。体格差で負けるのが落ちだ」 とコオロギ科の軍医クィンシーは、平べったい顔を威嚇したげ…
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短篇小説「放射能ゴキブリvs.行動派の益虫たち」(3)

「J線が抜け穴になってるじゃないか。F線よりもっと深刻な被害ではないか」 と「ジグザグ大佐」ことガーメッシュ大佐が、待避壕の中で触角を両方とも突き立てながら叫んだ。 「あそこの担当はバーミトーン少尉になってるが‥ 完璧だという報告を受けている筈ですが」  カメムシ類のアオバハゴロモ科のヤーシェ伍長があどけない面持ちで老兵に言い返し…
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短篇小説「放射能ゴキブリvs.行動派の益虫たち」(2)

 単眼の下っこにある複眼で自分の腹板から背板へとまんべんなく視界を回転させながら、ヴィーセーズ元帥が昼寝をとっていた。連日の軍務に疲れ、放射能ゴキブリの反撃などに備えるための放射線遮蔽材の製造(実際は鉱石を唾液で練成する特殊能力を持った昆虫たちを総動員しているため、いわば手作り段階だった)がなかなか捗らないことへの焦りや苛立ちからくる心…
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短篇小説「放射能ゴキブリvs.行動派の益虫たち」(1)

短篇小説新作は3ヶ月ぶりですね‥ こん題名にびっくらしたァ? 虫嫌いはもちろん、ゴキブリが大嫌いな皆ちゃま、やっぱしご遠慮されたほーがいいですね。 夕べ何とか脱稿して、今少々手直ししたばかり。復帰後最長記録約111枚(400字詰め原稿で)! 奇想天外な、唐井流デタラメイズム、お得意の眩惑的ゴタゴタイズムが炸…
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4ヶ月で5作の唐井流散文芸術‥なんか嬉しいな

あっというまの4ヶ月だったな、 去年11月下旬に14年ぶりに小説家復帰してから、 自分でも吃驚するくらいにたて続けに5作書いてこられたね! 韻文から散文にシフトして、 手を変え品を変え、 唐井流散文芸術をこつこつと築き上げていきましたね、と言えば おこがましいでしょうね。 …
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短篇小説「縁切り寺」(後)

「オール・フォー・ワン。ワン・フォー・オール。これさえ唱えれば怖いもんなしだな」 「ごめん! あそこに便所を見つけたから、失礼するわ」 とシズクは石段の脇よりか細い山道をうがった先にある掘っ立て小屋を指さしたのに眼がつられてみたら、たしかに立て札に「↓便所」と書かれてあった。  尿意も感じられないので、先に歩いていく彼女の後ろ姿を…
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短篇小説「縁切り寺」(前)

ここまで見せてきた短篇小説での唐井流眩惑的ゴタゴタイズム(giddy jumblism)と まったく対極にある文体の実験をしてみて‥ さすがに自分でも???と困惑しながら行きつ戻りつして、 ずいぶん頭を悩ましながら推敲を重ねて、 少なくとも悪くない出来栄えになったかと思います。 前にミス…
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短篇小説「俳句コロッセウム伝聞」(後)

 ゆび絡め君の汗しむる五月かな  結局3位に終わったものの、折原ファン・ゼア・伶奈は一番怖かった準々決勝戦ことベスト8の兼題「指」に出した5句のうちの一句をスマホの縦書き専用ページで読み直しながら、初めて出場した俳句コロッセウムを自失呆然たる思いとともに振り返っていた。まだ彼氏がいないが、ただ生き残りたい一心で嘘をまじえて詠んだ一…
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短篇小説「俳句コロッセウム伝聞」(前)

本当にヒヤヒヤし通しの執筆でしたぁ。 ついさっき最後の文章を書き終え、また推敲を重ね、いろいろと。 にしてもね、今日は建国記念の日で偶然のいたずらと申しましょうか、 題名が暗示するように、 俳句甲子園にヒントを得て、もしこの国のあるものが歴史の暴走を仕出かしたら‥?という 奇想天外な背景…
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初づくし‥短篇小説「赤ん坊を寝かしつけられない」

初物を何かと有り難がるうちの国柄ですが、 こっちも本当に、初づくしの短篇小説、年初第一作、育児小説、いろんな点で 小説の結構や趣向や語り口などが初めてづくしの 短篇小説「赤ん坊を寝かしつけられない」執筆に 一生懸命頑張ってきました。その甲斐があってか、 今朝から最後の5枚ほどを書いては推…
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短篇小説「未必の殺意と故意と」公開

本当に澁澤龍彦(おらが好きな仏文学者だった)が満腔の絶賛を示した、 天才的な短篇小説の魔術師久生十蘭にめぐり逢えたことが大きかったんだった、と 今しみじみと嬉しく思っている。 2年前の8月に久生十蘭の小説に何らかおらの中にずーっと眠っていた 想像力の塊を衝き動かされ、 わけも分からず「題…
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14年振りの短篇小説「アイドルの結婚」

過去の短中篇小説の執筆事情を、ここで振り返ってみましょう。 「梅が香」400字詰め原稿で148枚相当、1998年7月8日脱稿。 「酒亭綺譚」同上で228枚相当、1998年10月17日脱稿。 今回の短篇小説は、 さる月の22日に書き出しの一文を思いついてから ここ10日間執筆にかかりきりで…
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