詩「気持ちののりしろ」再掲‥\365円の贅沢品

去年7月28日のブログ記事をそっくりそんまま再掲します。


今の心境にピッタシですからね。


‥‥

(2007/07/28)


今日は休日で、ゆっくりとビデオ制作に没頭できました。
ただ部屋の中はサウナ風呂みたいに蒸し暑くて、めげずに頑張っておりました。

無事に完成しましたので、公開します。

「ビデオゑッセイ20『口に出さない願い事』」

(この動画は現在削除してあります。申し訳ない)


このテーマを思いついたのは、冒頭の幼稚園の中に仕舞われた七夕の笹を見たときでしたが、やっぱり難しいからずーっと宿題にしてほっといてきたんです。

アンジェラ・アキさんという素晴らしいシンガー・ソングライターがいらっしゃるでしょう。

彼女の言葉「夢をあきらめないで、なんて言わない。見続けていればいい」に、おれもそうだ!とわが意を得たりの気持ちになったし、彼女のアメリカでの苦悩、職場の上司という最上の理解者を持った話にも心打たれたんです。

オペラ全曲を一人で歌う、という夢を、自分の胸の中で大切にしまったまま、誰にも言わなかったんですよ。

昨年の6月末に、孤独な作業の甲斐があってついに実現したので、アンジェラ・アキさんの歌、ご活躍にふれて、この思いを何らかの形にしようと思ってたんです。

夢は実現が無理だとか、あきらめるとか、そんな次元の話ではなく、やるべくしてやりとげられるというふうだから、軽々しく口に出すべきではない。

もし誰か理解者が出てくれば、はたしておれの才能をちゃんと理解してくれるかがはなはだ疑わしい。彼の手助けを得て夢を実現しても、はたしてその実現された夢は、本人の願ったとおりのものなのか、やはり疑わしいことでしょうね。

ひょっとしたら、後になると「その実現した夢はこんなはずじゃない」とすっごく後悔することもありえるかも知れませんね。

だったら、口に出さないほうがいいでしょうね。
願い事を、子供ならともかく、なんていえばいいか、酸いも甘いも噛み分けた年頃になってくると口に出さないで、実現のチャンスを虎視眈々とうかがっていればいいでしょう。

理解者たちを得られても、おれとしては彼たちの理解に沿って創作活動を続けていくわけなんかじゃないから、まったくその逆、理解不能でもいいから、期待を完膚なきまでに裏切る形で創作活動を続けていったほうがいいんだぜ、とつねづね思っています。

「測定不能の」、「想定外の」才能を、おれの動画、音楽を視聴して下さる皆しゃまに心の底から愉しんで欲しい、と願ってやみません。
ただ目と耳がちゃんと反応していながら、なかなか頭に届かないお方々も多くお見受けしますので、まあ、オーディエンスの質のほうが問題だ、と思います。

理解者って、何だろうね。
一部分しか理解しなくってもいいから、おれの芸術、生きざまを見て欲しいものです。

作中で朗読した詩「気持ちののりしろ」は、書き下ろしたものです。


気持ちののりしろ

おまえのこころを閉ざしてみろ。
こころそれ自体に閂をさしこめるはずがない。
ただ気持ちを折るだけで
まわりの空気を読みたくないんだろ。

おまえのからだを閉ざしてみろ。
からだそれ自体に生きるための穴がある。
気をおけない相手だけに
おまえのこころの扉を開けてみせる。

手放せないケータイを閉めてみろ。
おまえの気持ちにぽっかりと空白が出て
まわりの声がなだれこんでくる。
気持ちを挫くのはのりしろが浅いからだ。

つけっぱなしのテレビを消してみろ。
身の回りの品とおまえ自身の息づかいと
たまに胃袋のすすり泣きしか感じない。
はっきりと聴こえるのは気持ちが
ぺしゃんこにひしゃげる音だけ。

おまえのこころを閉ざせない。
五感でからだをうごかしてなおそのうえに
こころがただよって外界との境い目をさまよい、
まわりが晴れていれば見えなくなり
まわりが曇っていればガスになり
大気中の水蒸気といっしょだからだ。

気持ちを折るのはこころにそぐわない外からの
つぶてに身構える反射神経によっている。
こころそれ自体に閂をさしこんだつもりでも
おまえが心身ともに健やかになっていられる。
気持ちが大きくあろうともなかろうとも
まだ折れるだけののりしろがあるからだ。

おまえの目と耳を閉じてみろ。
そして声を出すな。
口の中に唾液が湧きおこってくる。
膀胱に尿がたまってくる。
便意に肛門がむずかってくる。
ひもじさに胃袋がひくついてくる。

気持ちはなんと腸の長さよりも広いことだろう!
悲しいときはぺしゃんこにひしゃまげても
悔しいときはくしゃくしゃにされても
嬉しいときは広大無辺になっても
要するにいとたやすく折り畳める。

こころそれ自体に閂をさしこんだつもりでも
おまえが暗闇のなかで呼吸していられるのは
気持ちののりしろがあるおかげだ。
言うはたやすいけれど、
気持ちでおまえのこころをつかまえてみよう。
捕獲網になってこころをつかまえてみたら、
宙を舞っているときはあんなに大きく見えたものが
こんなにちっぽけなものだとは気づくだろう。

行うはかたいけれど、
気持ちをこころより広げて
くるりと丸めた袋のかさが大きくなればなるほどに
密封した願いごとが容量を増せば増すほどに
より深くよりしっかりとしたのりしろが欲しいのだ。


意味が分からなくてもいいですよ。
「口に出せない願い事」というテーマを肉付けするために、どうしてもこの詩を書いて、みずから朗読する必要があったのです。

ビデオゑッセイシリーズで最上級の内容になったかと思います、
というのも、鳥のオペレッタの歌、管弦楽と、ピアノ曲集「象嵌彩々」の華麗なカップリングになったですから。

ご視聴ありがとうございました。



(現在に戻って)


話がかわって、スーパーの棚から消えていったものが増産のあおりを受けてか、


見つかっちゃいましたので、\365円と高価であるのにもかかわらず


食い意地の張ったもんとしてさっそく買ってきました。



画像




大切に使っていきたいんだよねっ


Ψ(~σ ~)゜゜

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