詩歌の可能性をば。∞(28)‥戦意高揚の歌、南北戦争の英詩を文語詩で。

ジョージ・ルート氏(1820~1895)なるものが


リンカーン大統領に寄り添って南北戦争の北軍行進曲を作詩・作曲したそうだ。


こん情報ネタは


土曜日版新聞から採っていますが。



いかにも戦意高揚の歌で


そのためか知らんが、


結構いろんな形でアレンジされ、


愛唱されてるんですね。



原歌の歌詞を以下に掲げてみましょうか。



Tramp, Tramp, Tramp



In the prison cell I sit,
Thinking Mother dear of you,
And our bright and happy home so far away,
And the tears they fill my eyes
Spite of all that I can do
Though I try to cheer my comrades and be gay,
Tramp Tramp Tramp
The boys are marching
Cheer up comrades,
They will come.
And beneath the starry flag
We shall breathe the air again
Of the free land in our own beloved home.




ところがね、


わが国の文学者、有島武郎という作家が


北海道大学校歌のためにこうやって訳詞したんですよ。




永遠の幸 朽ちざる誉(ほまれ) つねに我等がうへにあれ
よるひる育て あけくれ教へ 人となしし我庭に
イザイザイザ うちつれて 進むは今ぞ
豊平の川 尽せぬながれ 友たれ永く友たれ





。。。



旋律をそのまま借りながら歌詞をあちこちと改変されて


なんと南北戦争の敵であるはずの南軍がおのが歌詞に作り替えて愛唱したくらい


えらい人気曲だったそーな。


しかもさ、


アイルランドの準国歌といわれる'God Save Ireland'の旋律にもなってるって!!



(-ε-)



なんせこうも分かりやすく、戦意高揚に使われがちな歌詞を


ふたたび


原歌の意味に戻って、


当時の空気を感じさせる訳詞に変えてみるって手もあり? じゃないのぉ。


と言いたくなってきまさァね。



困ったことにも


タイトルの'Tramp, Tramp, Tramp'はザッザッザッという兵士たちの行軍するときの響きを


あらわすオノマトペにもなり、


「のっし、のっし」、


勇ましく踏み越えるイメージが英語圏で強くありますから、


事実、日本語にそんまんま翻訳することが不可能です。



(-ε-)



で、おれなりに日本の英語受容の歴史への問題提起として、


工夫をこらして、


アメリカ南北戦争の北軍行進曲の作詩を


当時の日本語の言語環境を考えて


文語体(少々口語体もまじえてありますが)で


原意になるべく近づけて


訳詞してみました。



(-ε-)




踏み行かば のっしのっし



捕虜の房にひれ伏せば
ひたすら何にも代えがたき母を
想ひ ああ遥けらし 懐かしきわが家よ
何もかなひがたき身なれば
その想ひがわが眼を涙に濡らせぬ
かくても わが友よ 元気になれかし 吾がもがな
踏み行かば のっしのっし
わが友を励まさむとして
少年兵たちが行軍しておるじゃないか。
きっと彼等が来るはず。
しまいに きっと我等が星条旗のもとに
わが家の自由な空気をまた
呼吸することを疑わざればぞ 愛しきわが家



( ̄^ ̄;)



画像




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック